【TOEIC満点講師が直伝】TOEIC頻出!あなたは受動態をしっかり見抜いていますか?
こんにちは!
TOEIC満点講師、
TOMOこと花井知哉です。
今日も時間をとって
僕の記事をお読みいただき、
ありがとうございます。
今日は、TOEICの問題になっていたり、
設問にはなっていなくても
さりげなく入っていたりする項目である
「受動態」についてお話しますね。
IIBCから出版されている
「TOEIC L&R 公式ボキャブラリーブック」
(以下、「公式ボキャブラリーブック」)
からいくつか例文をお借りして、
この話をしたいと思います。
この本、去年の中頃に出た本なのですが、
過去のテストに出たままの例文を載せているのが
すごいところです。
TOEIC L&R対策の単語帳はすでに多く
販売されているのに、そこへ参入するとは
なかなかの驚きです。
少しでも短時間でTOEIC頻出単語を覚えたい!
という方にはうってつけかもしれませんね。
受動態はそもそも何に重点を置いた文?
さて、本題です。
そもそも受動態は
「be動詞+過去分詞」の形で使われますね。
では、どんな場合に受動態は使われるのでしょうか?
ただ漫然とTOEIC対策の勉強をしていると
そのあたりも考える余裕がないでしょうか?
でも、そのあたりを知っていると、
TOEICテストを越えたところで
違いが生まれてきます。
つまり、仕事などの実用レベルで
受動態と能動態の使い分けが
キッチリできるか、ということにまで
問題は発展してくるのです。
では、一つ目の例文を見てみましょう。
She was booked on the wrong airline.
「彼女は誤った航空会社に予約されてしまいました」
(「公式ボキャブラリーブック」12ページ)
これは文も短いですし、
受動態も単純な形なので、意味はすぐに
とれると思います。
でも、受動態につきものの「by~」(「~によって」)
はどこに行ったのでしょう?
この文には書いてありませんね。
実は、受動態の文の80%は「by~」(「~によって」)を
書かないという、文法学者の出した統計があります。
その数字に驚いたでしょうか?
でも、それが現実なんです。
学生時代によくやらされた、
能動態の文を受動態の文に書き直す作業で散々出てきた
あの「by~」(「~によって」)。
なぜ実際の英語ではほとんど出てこないかというと...
1つには、「誰がやったかをぼかすことができる」
(つまり、責任の所在を明らかにせずに済む)
という理由があります。
今回の例文でも
She was booked on the wrong airline.
「彼女は誤った航空会社に予約されてしまいました」
とありますが、
いったい誰がこの誤りをしてしまったのかが
書いてありません。
もしかしたら彼女の秘書か、
はたまた旅行会社のミスかもしれません。
でも、今回は責任の所在を明らかにしていません。
そもそもこの文は、
「誰がやったか」に重点を置いているのではなく、
「誰が~されたか」に重点を置いているのです。
受動態とは、そもそもそういった文なんです。
受動態と密接な関係にある「動詞の性質」
では、もう一つ例文を出しましょう。
それはこれです。
Employees will be seated in the third row of the auditorium.
「従業員は講堂の3列目に着席します」
(「公式ボキャブラリーブック」15ページ)
まず形ですが、
受動態に助動詞がつく場合は
「助動詞+be+過去分詞」
という形に注意しましょう!
その上で、何か不思議に思ったことはないですか?
なぜ、英文では受動態なのに
日本語では「着席する」と、
能動態を使っているのでしょうか?
なぜ英文でも能動態でwill seatと
しないのでしょうか?
ここで関わってくるのが、
動詞についての知識です!
(ただ意味を知っているか、ではありません)
そもそも動詞seatの正確な意味、
あなたは答えられますか?
答えは「座る」ではありません!
正確な答えは「座らせる」なんです。
seatは他動詞(目的語をとる)として
「~を座らせる」という意味を持っています。
ですから、「人が座る」という時には
be seatedと、受動態を使うのです。
(文字通りには「着席させられる」となりますが)
実際、
Please be seated.
(ご着席ください)
はよく使われる表現ですよね!
このように、受動態は動詞を使った表現である以上、
動詞についての知識も不可欠です。
特に、自動詞(目的語をとらない)か、他動詞か、
といった基本的な知識をおろそかにしていると、
思わぬところで痛手を食らいます。
こちらも注意が必要ですね。
今日のまとめ
今日は受動態について、
「by~」(「~によって」)を書かないケースがあるのはなぜか、
また、日本語では能動態なのに英語では受動態で表現するケース
についてお伝えしました。
まだ受動態についてはお話しすることは
色々あるのですが、
今日はこの2点に絞っておきます。
ぜひ、今後は受動態を見かけたら
今日のことを思い出してくださいね。
その意識が、受動態をマスターする道を
切り開いてくれますから(^^)
そうなれば、TOEICテストで
受動態が出てきたときにはむしろ
「ラッキー!」と喜んで、
しっかり点数を稼げますね☆