2024年もお世話になりました!+【東大卒TOEIC満点講師が直伝】学生時代に習った英語は本当に「使えない」のか?
(写真は先日、横浜市開港記念会館で行われた「Candlelightコンサート」の会場。小さいながらも歴史を感じさせる素敵な会場でした)
「中高で6年間も英語を勉強し、
その後も大学でもやったのに
全く英語が使えない」
「学校で習う英語は実用性がない」
残念ながら、
これは本当に今の日本でよく聞く議論です。
特に実業界でその声が強いです。
そういった意見に後押しされて
最近の、特に中学生の英語は
会話重視になっています。
(ただし、よく聞くところによれば、
生徒たちが好きなように、表現ミスに対する
フィードバックもなく「英会話ごっこ」をしている
というのが現状のようです)
ここ数年の実情はともかく、
果たして多くの日本人が
英語ができないのは、
学校教育のせいなのでしょうか?
【中高生が実際に英語を勉強する時間は1年あたり6日未満!!】
こんばんは!
TOEIC満点講師、TOMOこと花井知哉です。
よく耳にするこの議論について、
あなたはどう思いますか?
幾つかの観点がありますが、
まずは勉強時間からこの問題を見てみましょう。
「6年間」とは言うものの、
実質何時間勉強しているのでしょうか?
2008年に金谷憲先生が著書の中で
(当時は東京学芸大学教授)
公立の中高6年間ではざっくり言って
「1000時間」
英語を勉強する(当時)とのことです。
(私立ではこれより多いですが、
とりあえずこの数字を使います)
ただこれは1コマ50分の「1時間」です。
また、実際には行事などで
コマ数は削られることも多いです。
その要素はこの際割愛しますが、
さらに、1年あたりに換算するために
6で割ると、
1000×50÷60÷6=138.9時間です。
これを分かりやすく、
正味何日かというと、
138.9÷24=5.79日
になります。
つまり、
「英語を勉強している中高生」でさえ、
一年あたり5.79日分しか
学校で英語の授業を受けていない
ことになります。
家庭学習や塾での勉強時間があれば
この数字は上がりますが、
365分の5.79という数字。
あなたはどう思いますか?
僕は「全然足りない」と思っています。
何らかの解決策が必要です。
かと言って、
学校の英語の授業時間だけをむやみに
増やすわけにもいきません。
どの科目もそうですが、
学校の授業だけで
全員のレベルを高く引き上げることは
実際問題、難しいのではないでしょうか?
というか、そのようなことは
土台無理な話ではないでしょうか?
【学校で学ぶ例文は本当に役立たないのか?】
次は学校英語の「実用性のレベル」
についてです。
学校の授業で習うことは到底
実用的な英語のレベルまで行くものではなく、
その土台となる基礎部分です。
よく
Is this a pen or a pencil?
という中1レベルの選択疑問文が
役に立たないという批判もありますが、
言葉を少し置き換えれば、
Is this (train) for Tokyo or for Shinjuku?
(この列車は東京行きですか?
それとも新宿行きですか?)
という、外国人観光客から
聞かれる可能性の高い文に変化します。
学校教育の枠の中では
英語の基礎部分をやるものの、
英語の運用のための練習時間が足りない、
というのが実情ではないでしょうか?
学校の体育の授業を受けている生徒たち全員が
国体やオリンピックに出場する選手に
なれたら不思議です。
それと同様のことが英語にも言えます。
学校で英語を習った生徒がみんな
英語をきちんと使いこなせるようになったら不思議です。
学校教育はあくまで「土台」を提供する場です。
さらに伸ばしていくには
個人個人で時間と労力とお金をかけて学び、
能力を伸ばす必要があるのです。
そのために、
中高生であれば塾に通ったり家庭教師に頼んだりします。
社会人であれば、
もちろん独学で英語を勉強する人もいるでしょうが、
例えば英会話スクールに通ったり
TOEIC対策のスクールなど、
様々なタイプの英語スクールに通ったりして
時間と努力とお金をかけて英語力アップに余念がありません。
つまり、学校である程度基礎を習ったら、
その後は自分の必要な部分を
自力で強化していくしかないのです。
【今日のまとめ】
「学校英語は役に立たない」
という批判が多いので、
思うところを書いてみました。
ちなみに、大学受験の勉強も含めて
中高で学ぶ英語は、
社会人がきちんとした英語を使う上では
欠かせない土台となります!
大事なのは学生時代にインプットしたものを
いかにしてアウトプットできるレベルに
持っていくか、です。
もう一度中高の英文法を復習しながら
例文を自分なりにアレンジすることで、
今のあなたに必要な表現を作ることが
できるんです!
ぜひ、学生時代に建てた「英語の土台」を
活かすような勉強をしてみてくださいね!
【編集後記】
またまた、前回の記事から時間がたってしまい。
記事を毎回心待ちにしてくれているあなたには
申し訳ないです!!
この1か月も謎の体調不良などでなかなか記事を
書けませんでした。
今年は体調に悩まされることが多い一年でした。
でも、2024年を締めくくるにあたって
キッチリと記事をお届けしたいと思い、
今日の記事をお届けしました。
あなたは今年1年を振り返って、
英語の勉強にしっかり力を入れることができたでしょうか?
英語力は伸びたでしょうか?
ぜひ、お正月の休暇中に今年をじっくり振り返り、
来年の目標や計画を立ててくださいね!
来年1回目の記事で
「今年の目標は何ですか?」と、
あなたに聞くと思いますので
しっかり準備しておいてくださいね(笑)!
今年1年も僕の記事を毎回読んでいただき、
本当にお世話になりました!
来年もまた、どうぞよろしくお願いいたします。
それではよいお年をお迎えください!!