【TOEIC満点講師が直伝】必読！英語であえて受け身の文が使われる大事な理由

乗ろうとしていた飛行機が
キャンセルになった時。
Your flight has been canceled.
と英語で言われますね。
　
これは受動態(受け身)の形の文です。
航空会社の担当者はなぜこの場合、
受動態を使うのでしょう？
能動態の方がスッキリしないでしょうか？
　
↓↓解説は下の方にあります↓↓
　

能動態と受動態の文のニュアンスの違い

こんばんは。
TOEIC満点講師、TOMOこと花井知哉です。
　
今日お話しすることは
直接TOEICの問題を解くカギに直結はしませんが、
　
あなたの使う英語を
より自然で洗練されたものにするのに
必要な知識です。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
　
　
さて、受動態(受け身)の文というと、学生時代に
よく書き換えをやらされた、という人も
多いはずです。あなたもそうではありませんか？
　
その典型例が
Tom broke the window.（能動態）と
The window was broken by Tom.（受動態）
の書き換えです。
　
　
まず能動態の文の目的語を
受動態の主語にして…など、
手順も覚えているかもしれません。
　
また、書き換えの問題は
退屈だったかもしれません(>_<)
　
でも、なぜ同じことを2通りで
表現したりするんだろう、
と思ったりしませんでしたか？
　
実は、まったく同じ意味・ニュアンスでは
ないのです！
いくつか場合分けできるのですが、
今日は２つに絞って紹介しますね。
　
　
まず先ほどの例文は
Tom broke the window.（能動態）と
The window was broken by Tom.（受動態）
でした。
　
どちらの文も、
トムが窓ガラスを割ったことに変わりはありません。
　
でも違うのは、文のどこに重点があるか、です。
重点は主語にありますので、
　
Tom broke the window.（能動態）の場合は
「トムが」窓ガラスを割った、というふうに
「トム」に重点があります。
　
一方で、
The window was broken by Tom.（受動態）の場合は
「窓ガラス」がトムに割られた、というふうに
「窓ガラス」に重点があります。
　
まずは基礎知識として、
このことを知っておいてください。
　

受動態を使う大きな理由は「責任の所在をぼかす」

さて、今回の投稿で、
最初に出した例文はこうでした：
Your flight has been canceled.
（お客様のフライトはキャンセルされました）
　
ではこれを能動態にするとどうでしょう？
フライトのキャンセルを決定したのは
航空会社なので、
こうなるはずです。
　
We have canceled your flight.
（当社はお客様のフライトを
キャンセルしました）
　
　
文法的には正しいのですが、
この文に違和感を覚えませんか？
　
誰が何をした、ということは
はっきり伝わるのですが、
　
もしこの文を航空会社の担当者が
面と向かって乗客に言ったらどうでしょう？
　
「なんでそんなことをするんだ！？」
と、乗客は怒り出すでしょう。
　
主語にWe（航空会社）とあるので
航空会社が（意図的に）キャンセルした、と
ストレートに言ってしまっていますから。
　
　
キャンセルの理由には空港周辺の天候、
使用機材のトラブルなどいろいろあるわけで、
それを踏まえて「キャンセル」という決定を
航空会社が下したわけです。
　
ですから客には、このように、
起こった事柄だけを伝えるのが賢明です。
Your flight has been canceled.
　
　
もちろん、文末にはby us（当社によって）
が省略されています。
　
この、受動態を使って、
動作主（by～）を省略するのがポイントです！
　
そうすれば、誰がやったのかを
明らかに表現しなくてよいのです。
　
言い方を変えれば、ある出来事や動作の
「責任の所在をぼかす」ことができます。
　
そうすることで、きつい言い方を
避けることができます。
　

今日のまとめ

今日は、受動態を使う重要な理由を
お伝えしました。
　
それは、繰り返しになりますが
ある出来事や動作の
「責任の所在をぼかす」
ためです。
　
例文は
Your flight has been canceled.
でしたね。
　
　
このようなケースは、
相手にきつい印象を与えないためにも
使われます。
　
特にビジネスの場面では多用されます。
ビジネス英語をきちんと使いこなしたい人は
今回の知識は必須です！
　
あなたの身の回りでも、
このような受動態が使われていませんか？
　
見つけたら、ぜひ教えてくださいね(^^♪

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